2018年も沢山の方々のお世話になりました。
おっちラボは、幸雲南塾の一つの到達点から、より広いチャレンジの生態系づくりへと踏み出しました。年の終わりに、雲南の人材育成の礎を築いた加藤歓一郎先生の精神にたどり着くことができました。
雲南の未来に向けた未知の取組みに知恵を絞って一緒に模索してくださった市役所内外のチャレンジ創生プロジェクトチームのみなさま、雲南市外から関わり高い視座を与えてくださったアドバイザーや連携自治体の皆さま、陰ながらおっちラボの活動を気にし、たくさんの愛あるご意見や激励をくださった市民の皆様。あらためて、多くの方々に支えていただいていることに深く感謝し、よりいっそうご期待に応えられるような活動をしていきたいと思いを新たにした一年でした。
2018年のおっちラボは、以下のことを実施し、またはサポートしました。
①1月に幸雲南塾2017（第7期）の最終報告会。9組が発表し、多文化共生事業の芝さん・イ ジェジンさんご夫妻が共感賞を受賞。全員が熱のこもった発表をし、審査員特別賞は発表者全員に。
②幸雲南塾2018（第8期）がスタートし、幸雲南塾STARTに６組が入塾。各自がマイプランに邁進中です。また幸雲南塾アカデミーという勉強会を15回開催。来年1/26の最終報告会を迎えます（乞うご期待！）。
③主に幸雲南塾の卒業生を対象とするスペシャルチャレンジ・ホープがスタート。多文化共生カフェ、ショッピングリハビリ、アレルギー対応料理のレシピ発信という3事業が採択され、金融機関・信用保証協会と連携して融資を行い、さらなるチャレンジを応援しています。
④コミュニティナース２名を配置し、活動費として約1060万円をふるさと納税を通じて資金調達。2名の活動は地域自主組織のサロン活動などをさらにパワーアップさせ、健康づくりに関わる様々な機関との連携が強化されてきています。詳細なご報告は３月ころにさせていただきます。
⑤市役所と民間団体とが協働するチャレンジ創生プロジェクトチーム（子ども・若者・大人チャレンジ）で、3月にはプロジェクト間の相互理解を深めるためのシステムコーチングを実施。4月の合宿を経て複数の作業部会が立ち上がり、市民向け情報発信や12月の連鎖イベント、実践型インターンの検討など部署横断的な連携を模索。
⑥ローカルベンチャー推進協議会の11自治体合同合宿を2月に七尾市で開催。金融機関や商工会議所との連携による創業支援や事業承継の仕掛けを学びました。7月には雲南市で同合宿を開催し、地域自主組織の取り組みを基盤とする地域づくりを含む広い意味での「ローカルベンチャーの生態系」の大切さを発信。
⑦代表理事の小俣がローカルベンチャーラボ第2期生として「お金の流れデザイン」コースに参加。雲南市民による市民活動のための財団（コミュニティ財団）立ち上げを目指すことを発表しました。2019年に市民のみなさまと協議しながら財団の形をつくっていきます。少しずつ市民の方からのヒアリングを進めておりますので、ぜひ忌憚のないご意見をお聞かせください。
⑧都市部の大手企業といっしょに雲南市の課題解決に取り組むプロジェクトが動き出しました。おっちラボが、地域側のチャレンジャーとの接続を担えるように、力をつけていきたいと思います。
以上のような活動のなかで、来期は地域の地域による地域のためのコミュニティ財団を作ろうと決意しました。この財団は地域の皆さんの声をもとに形作っていきたいと思っています。この計画を進めている中で、財団に精神を注入してくれる、加藤歓一郎先生の言葉に出会いました。
加藤先生は昭和22年に旧日登中学校の校長に就任され、同校は同27年に文部省の産業教育の指定校となります。このとき加藤先生は以下の言葉を残されました。
「よい学校をつくろう。よい村をつくろう。
そのために一生懸命にやることによって、平和的生産人となるのだ。」
また、最近発刊された木次乳業創業者の佐藤忠吉氏の言葉を綴った『忠吉語録』。
ここには、「地域は活性化すべきではない。沈静化すべきだ。活性化は競争を生み、沈静化は共生を生む」という趣旨の言葉が記されています。
これらの言葉が私たちに何を伝えようとしているのか、じっくりと考えながら2019年を迎えたいと思っています。
来年はおっちラボにとって、かつてない変化の年となる予感がしています。
みなさまにはこれまでと変わらぬご指導と激励をいただけますよう、お願い申し上げます。
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